インターレース走査

写真技術が発明されてから、その後写真を瞬時に何枚も連続して撮影することで、動画の撮影が生まれました。映画は写真の集まりと考えられます。映画が生まれてから現在に至るまで採用されていたフレームレートは、1秒間に24コマでした。映像信号で言うところの、24fpsなわけです。

アナログテレビ放送が生まれる際に検討されたフレームレートは、先行していた映画に倣って24fpsを採用しようとしたと考えられます。しかし、最終的にはさらにフレームレートを増やした30fpsに落ち着きます。テレビ放送の初期には、放送は生放送が基本でした。編集技術も機材も充実していないので、生放送で送り出すしかなかったとも言えます。驚くことにテレビドラマも、生放送で送り出していた時期もあるくらいです。

リアルタイムで放送するテレビでは、24fpsでは動きの滑らかさが足りないとの判断もあって、30fpsにしたのでしょう。しかし、それでもまだ滑らかさが足りないと感じていました。理想的には1秒間に60枚程度のフレームレートが必要だったと想像できます。しかし、60fpsにすると電波の帯域を圧迫してしまい、その結果使用できる電波のチャンネル数が少なくなってしまいます。映像信号で見ると30fpsに抑えながら、尚且つ動きが滑らかに見える方法はないものだろうか?

そんな中で生まれたのが、インターレース走査でした。1秒間に表示するフレーム数は30枚ではあるものの、1フレームをすだれのように捜査線1本ずつで縦方向に2分割したのです。奇数走査線と偶数走査線に分割するのです。これらの走査線の集まりのことをフレームに対して、フィールドと呼びました。奇数と偶数の走査線のグループであるフィールドを1/30秒間の中で切り替えることで、擬似的に1秒間に60枚のフィールドで表示することに成功したのです。その結果早い動きの被写体でも、滑らかに表示できるようになりました。

映像技術

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29.97と30.0